へたれゲーム貴族の躁鬱

ゲーマーの雑文記。テキストサイト時代の生き残り。

聖剣伝説3 TRIALS of MANAは直球ストロングな手法で創られた良リメイクだ

新型ウイルスの猛威に伴い外出自粛が叫ばれる世の中。
目前に迫ったゴールデンウィークも錆びついた連休に見えてしまうかもしれません。
ですがこんな時こそ自宅で朝から晩までゲームに向き合うゲームウィークとして、紛うことなき金色の連休に変えてやりましょう。

とりあえずGW中に遊ぶ一本として、聖剣伝説3 TRIALS of MANAはいかがでしょうか。
25年前にスーパーファミコンで発売された作品のリメイクとなっております。

リメイクというと、当時の思い出のシーンが大きく変えられたり、大幅なシステム変更があってプレイ感が全く変わってしまったり、そういった不安を抱いたりするかもしれません。ところがそんな不安は一切御無用なのが本リメイク作の良いところ。今日は聖剣伝説3 TRIALS of MANAを紹介します。

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あまりにもストロングな聖剣伝説3の完全再現

過去作のリメイクといえば、現代向けに様々な趣向が凝らされがちなものですが、本作は細かいバランス調整と映像の3D化以外は原作そのもの。当時スーパーファミコンでプレイした聖剣伝説3を、なにか映像が綺麗になる魔法の機械に押し込んでそのまま抽出したかのような超直球ストロングなリメイク作となっています。

イベントシーンが冗長に改変され、当時の思い出のシーンが変えられてしまっていたというような箇所は見当たりません。それゆえに一昔前のスーファミ的、いかにもゲーム的な展開や表現が現代の技術でそのまま再現されているという妙な味わい深さがあります。

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光の司祭は出会って数分の圧倒的なスピード感でこっちを勇者に仕立て上げてきますし、美麗な3DCGとなった主人公達は相変わらずボン・ボヤジの人間大砲で空を飛ばされて街を移動します。街には一行しか喋らないNPCがゴロゴロいます。ちょっと今風の表現に変えようとかの小細工は無用です。あまりにもストロング。

この原作そのままのテンポと、次の目的地へのマーカーが表示される追加仕様により、本当にリズム良く冒険が進むので止め時を見失います。

進化しつつも原作感が損なわれていないバトル

肝心のゲーム部分ですが、こちらはキャラを動かしていて楽しいアクションRPGとして進化を遂げています。

もともと原作では、雑魚やボスの特殊技は発動されれば確実に攻撃を受ける仕様であり、アクションRPGというよりは、実質アクティブタイムのコマンドRPGに近いゲームでした。それが本作ではボスの特殊技や魔法は見てから回避出来る範囲技や、特別なギミックへと変わり、アクションRPGとしての色合いが強くなりました。

中には咄嗟に回避出来ないような攻撃もあり、また敵の通常攻撃はアクションの腕に自信があっても中々避けられるようなものではないため、アクション性に特化しているという印象は受けず、HP回復のリソース管理感を含めてかなり原作に近い雰囲気を持ったバトルとなっています。アクション性を進化させつつも原作のプレイフィールに近づけた絶妙な調整。そのためアクションが苦手な人でも遊ぶのに全く問題はありません。

いまいち影の薄かった「ジェノア」が画面いっぱいのトラップを駆使して襲ってくる迫力のあるボスとなっていたり、ただの全体攻撃だったゴーストロードをアクション感溢れるギミックへと昇華させた「ゴーファ」戦は、原作プレイヤーこそプレイしてみて驚いて欲しいです。


難易度の設定があるけれど
本作は4種類から難易度を選べますが、アクションの得意不得意よりも原作知識の有無によって難易度を選んだ方が良いと思います。当時を懐かしみながらまったり遊びたい人や、原作を知らない人はノーマルがおすすめです。各神獣への有効なセイバー魔法がすぐ思い浮かぶような人はハードを選んで全く問題ありません。知識が重要です。


現代向けのバランスに行き届いた調整

とにかくテンポ良く楽しめるように、様々な箇所に細かい調整が入っています。はっきり目立つのはレベル関連でしょう。原作では早い段階でクラスチェンジを目標とするならば、経験値効率の悪い序盤でレベルアップを粘る必要がありましたが、本作では最初のマナストーンに到達した時点でクラスチェンジを楽しめるように入手経験値の調整がなされています。

またクラス3にチェンジする為の「???の種」についても、神獣ダンジョンの宝箱に配置されるなど入手ハードルが緩和されています。

総じて、少ないストレスで楽しい部分をスムーズに味わえるような調整となっており、クラスチェンジの為に長時間拘束されるような事はグッと減りました。

「ワイは風の回廊で18まで粘るんじゃい!」「???の種マラソンをしている時が生き甲斐なんじゃ!」という硬派なプレイヤーには物足りないかもしれませんが、個人的には非常に嬉しい調整でした。


リメイクってなんか不安…そんな人にこそ

あなたの聖剣伝説3との出会いはどんなでしたか?友達に借りた?親にねだって買って貰った?年明けまで我慢してお年玉で買った?私はクリスマスプレゼントに攻略本と一緒に買ってもらいました。中古ソフトだったようで、他の人のデータが入っていたのを覚えています。

そしてどんなところが印象に残っていますか?頑張って雑魚を倒し続けて最初のマナストーンでクラスチェンジをしたことですか?主人公を変えて何度も遊んだことですか?何度プレイしてもパーティーから外さなかったお気に入りのキャラはいますか?

リメイク作品だからヘンに変わっちゃってつまんないゲームになってたらいやだな、なんて思ってはいませんか。当時、瞳を輝かせてスーファミの電源ボタンを押しコントローラーを握っていたあなたを、きっと聖剣伝説3 TRIALS of MANAは失望させないと思います。興味はあるけれど今日まで様子見していた人も、もう一度フェアリーに招かれた若者達の冒険を追ってみませんか。

そして本作で初めて聖剣伝説3に触れる人にも、きっと楽しい体験を本作は提供してくれるでしょう。6人の主人公からオリジナルパーティーを組む悩ましさ、幾つもの組み合わせがあるクラスチェンジ、パーティーとクラスチェンジの組み合わせにより七色に変化するゲーム性、妙味のあるスーファミ当時そのままのイベントシーン。

聖剣伝説3 TRIALS of MANAは素晴らしいリメイク作です。
平成の初期に生まれ、令和に蘇った聖剣伝説3をぜひ楽しんでみてください。

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