へたれゲーム貴族

未知の世界への鍵(ゲーム)を手に。

ゲー録608 今月の回し車『バックパック・バトル』

ブクブクに太ったハムスターを飼っている。
心にだ。

このハムスターは肥満を解消する術に執着している。

回し車を回せば一時的にカロリーは消費される、しかし、日々、体の底から果てしなく湧いてくる欲求という名の脂質と炭水化物は際限無く心のげっ歯類を太らせていく。

そんなハムスターがいつかはスリムになってくれるかもしれない回し車ゲームソフト、それが『バックパック・バトル』だ。


システム的にはオートバトルで進行するデッキ構築型のゲームだ。

インベントリ(バックパック)にアイテムを詰め込み、シナジーを構築して勝ち上がるのが醍醐味となっているゲームで、1試合にかかる時間も非常に短く一心不乱に次戦ボタンを押してしまう中毒性がある。


1バトル毎に挟まれるショップパートでアイテムを買い、バックパックに配置していく。
タテ、ヨコ、L字型、アイテムの向きさえも戦況を左右する。

勝ち進むにはシナジーが重要だ。
例えば上の画面では『周囲に配置された食べ物カテゴリのアイテムの数だけ強くなるフライパンを強化するビルド』を組んでいる。

この構築を考えていくのが楽しいが、別に何も考えず強そうなアイテムを適当に選んで適当にバックパックに置くだけでも割と面白い。


ゲーム中には様々なアイテムが登場する。
強力なビルドを組めるかは、ショップにお目当てのアイテムが並ぶかといった運も絡む。
想定通りの組み合わせを作る事が出来ず、今買える中でなんとか間に合わせたアイテムの編成が意外と勝てたりするのも味わい深い。


やがていつか、このゲームの次戦へ進むボタンを押す手が止まった時、俺の心の中のハムスターの肥満が解消されるのだろう。そしてそれはいつになるのだろうか。冒頭でハムスターがスリムになるかもしれないソフトと紹介したが、あれは嘘だ。このゲームは無限に糖と脂質を心に供給し続ける魔の一本に違いはない。つい先日購入し、空いた時間に数時間プレイしただけだが、胸を張って言える。