さて、この俺ことくーちゃんといえばそれはもう
たまに無茶でウブでやわで常にシャイで手に負えない少年である事は
リアルを知っている人から見れば明らかだろう
しかし、ウチの親父といえば30年前、中学~高校時代…特に埼玉県立所〇〇〇高校時代は
たまに無茶どころかいつも無茶なハイパーヤンキーであったらしい…
今見ても、貧弱なくーちゃんとは対照的にウチの親父は
デブ未満ガチムチ以上のボディと、ヤ○ザの如きパンチパーマに鋭い眼光を備え、
以前サングラスかけて地方のファミレス入ったら真っ先に料理が出てきた
と十分ネタになるパワーを誇っているのですが
そんな親父の若き時代の面白い話をたくさん聞いているのでここで紹介したいと思います。
~伝説の1 赤い雨傘~
学生時代、父は学校の番長グループの尖兵として一時期働いていたのだ。
内容はこうである。
………
若き父は晴れた日に、わざと赤い雨傘をさして埼玉某所の通学路を歩いていた
すると他校のヤンキーどもが出現!!
「てめー何晴れてんのに不気味な傘をさしてんのじゃコラァ!」
父はヤンキーグループに囲まれて窮地に陥る、その瞬間
「うちの舎弟に何カマしてんじゃボケどもがぁ!!!」
さらにその倍を上回る父の学校の番長グループが救出に!!
他校のヤンキーはボッコボコにされてマネーを巻き上げられ、負け惜しみをはきつつ逃走していく。
そう、実はコレは番長グループの作戦。
舎弟にわざと不気味な格好をさせて絡んできた他校の生徒を逆襲するといったもの。
名づけて「赤い傘作戦」だったそうだ。
それにしても埼玉県、自分の実家とはいえケンカばかりで恐ろしいところである。
~伝説の2 やきゅうぶのじかん ムラムラシチュエイション~
学生時代の父は野球部で、それもかなりの腕で甲子園出場の経験もあるらしいです。
しかし、そんな野球部にも実は裏が…
それは、野球部の合宿が行なわれたある夏の日。
この時代、先輩の言うことはそれはもう絶対であり、後輩は逆らうことができませんでした。
女っ気ゼロのガチムチ青春ボーイ達が集う野球部の合宿。
彼らの入浴中、浴場にて事件は起こった…
ある先輩が、湯船から上がるなり、突如顔を上気させて、一人の後輩を呼びつけ、こう言った。
「オウ…なんかムラムラしてきたな…お前、握れ!」
先輩は浴場で欲情しちゃったらしいです。
笑ってる場合じゃないです。
だってどうみても相手は男。
握れ!って何を握れだなんて説明するまでもないですよね。
父はこの地獄の光景を遠くで見ていたそうですが、指名されなくて本当に良かったですよね。
~伝説の3 ラストハルマゲドン~
父の通う所〇〇〇高校と、その近辺にある朝○高校は非常に因縁が深かった。
お互いの生徒が小競り合いを続け、因縁はさらに深く、そして爆発。
とうとう、最終戦争が勃発してしまったのであった…
………
”今日、朝○高校が総力をあげてコチラを潰しに来る”
と所○○○のある生徒が情報を掴んだのだ。
所○○○ヤンキーグループはこれに対して全力で返り討ちにする事を表明。
各クラスから腕利きの不良はもちろん、兵隊として一般生徒まで駆り出され
その数なんと100名以上の大軍団となった。
父もそのなかで一軍を率いて、朝○高校が現れる県内某駅に集合していた。
「おう、朝校の連中ぶっとばしたるべ!」
「くぉら はよこいや野郎どもが!」
「こちとら100人いるんでえ、ボコボコにしたるわ!!」
駅前に集合した100名の軍勢は来るべき戦争に向けて最大の士気を発揮していた…
──そして、一台の電車が駅に到着した。
中には、朝○高校の黒い制服をきた生徒たちがギッシリと乗っていた。
「うぉおおお やっときやがったか!」
「見いや、中に朝校の連中、乗ってるべ!」
「おう、お前らいくぞ!ぶっ殺せーッ!!」
100名の軍団は、駅の改札口をそのまま全員で乗り越え
ホームを飛び越え、その車両へと叫び声をあげながら殺到していった!!
──しかし
彼らは見た。
──朝○高校の制服が詰まった車両は一両ではなかった
なんと、全ての車両が朝○高校の生徒で満員であった
敵軍総数 推定 300名以上
黒服で埋め尽くされた車両
まるで黒アリの絨毯である
その300の大軍勢は電車のドアが開くと同時に
「ウオオオオオラアアアアアアアアアアア!!」
と所○○○軍へ向かい蹂躙突撃を開始。
「うおおおおおおお逃げるぞおおおおおおおおおお!」
所○○○陣営は敵軍の圧倒的な物量を見るなり、一目散に退散。
100名全員がホームの段差にしがみつき、よじ登り、改札口へと大逃走を開始。
───しかし、なんとその中で一名
「ウオーーー突っ込めーーーー!!!!」
と叫び単身で300名に突撃する勇者がいた。
そして1 VS 300が開始。
間もなく彼の姿は黒い絨毯の中に埋もれて見えなくなった…
もちろん、他の99人は無事に逃げた。
…数時間後、父は突撃したその一人が心配になり
騒ぎが収まるのを見計らって駅のホームへ行くと、そこには
「……俺、みんなに…突っ込めって…さけんだ…じゃねえ…か…」
血まみれでボロ雑巾そのものに成り果てた、勇者の姿があった。
具体的に描写すると
改札口にもたれかかっててピクピクしてたらしい。
制服はズダボロ
半殺しにされた様子。
切ない。
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以上、若き父の伝説1~3でした。
良く見るとあまりウチの親父が主人公じゃないですね。
もっと色々な話を聞いているので
シリーズ化していきます!