あの日開いた挑戦の扉が、また目の前に現れた。
つい先日ニンテンドースイッチオンラインでロックマンワールドシリーズが配信された。
初代ロックマンワールドは僕にとって初めてのロックマン体験だった。懐かしいゲームをプレイする喜びに心が躍り、さっそくプレイを開始した。
しかし、思いがけぬほどの難しさにぶつかる。
改めてプレイしてみた初代ロックマンワールド。子供の頃にプレイした時とは違い、まさかの難易度に驚いた。最初に挑んだカットマンステージのボスにも辿り着けず、挫折感に襲われた。
当時の事はよく覚えている。
幾度も幾度も苦戦しつつ、何度もあの有名な死亡音を聞いた。
ティウンティウン。ティウンティウン。ティウンティウンティウンティウン。
トラップ満載のステージ。
いやらしい配置の敵。
これ見よがしに設置された1UPアイテムに飛びつこうとして、何度も失敗する。
ティウンティウン。ティウンティウン。ティウンティウンティウンティウン。
それでも、クリアをしたのだ。
パスワードシステムが非常に簡単でリトライしやすいというのも理由だったが、当時の僕は繰り返しの不屈の挑戦の末、は初代ロックマンワールドを踏破したのだ。
だからこそ。
今、挑戦を放棄してしまった自分にがっかりしている。子供の頃は時間があった上に、遊ぶゲームソフト選択肢が少なかった。だからこそ、挑戦する以外に道はなかった。挑戦の先に待ち受けている強敵や新たな光景にワクワクしていた。
でも今は違う。
僕の手元には無数のゲームがあり、Steamやニンテンドーストアを覗けば幾らでも新しいゲームを見つける事が出来る。なんならゲーム以外にも無数の娯楽があふれている。
ロックマンワールドへの挑戦を放棄することは、ゲーマーとして後ろ向きなのかもしれない。だけど、他にも楽しめるものがたくさんある中で、難しいゲームに無理に挑戦する必要はあるだろうかとも考えてしまう。それに、一度はクリアしたタイトルというのもある。
皆さんはどう思うだろうか。挑戦を諦めることは単に僕がゲーマーとして老いただけなのか、それともゲーム以外の選択肢を持てている人間としてベターな選択なのか。
自分の遊び方や楽しみ方を考える良い機会かもしれない。