へたれゲーム貴族

未知の世界への鍵(ゲーム)を手に。

ゲー録310 G線上の魔王完了

終わるのまで2ヶ月かかりました。

いやなんで2ヶ月もかかったかというと
序盤の展開でエンジンがかからなかったのが原因。

誘拐事件とか、立ち退きのドラマとか、いまいち加速が無いんだよね。

ただ、後半ほどアツくなってきて最終章で一気に10倍以上加速するため
最終章に入ったらもう1日でクリアしちまいました。

全体の作風としては
推理小説や犯罪小説の倒叙(とうじょ)と呼ばれる手法に近いものがあります。
これはまず、犯人側の犯行過程を読者側に見せておき
探偵側が犯行過程のほころびから犯人側を論破していくといった
犯人VS探偵の一騎打ちの手法の事です(判りやすい例:デスノート)
また、サスペンス的な要素が強いです。

まぁおハルちゃんが 完 全 論 破 したと思った頃には
魔王はその先を常にいってしまってるので、そういった意味では
探偵が常に弄ばれているという犯人側に重きを置いた作品かな。

おハルちゃんルートまで完全クリアすると結構印象かわるけどね!

いやぁもうテーマが重い。
金とか罪とか命とか…ラストで一気にそれが収束していくんだけど
今までの重いテーマが消化される最後はガチでした。

↓以下 超ネタバレかつ雰囲気をぶち壊す文章↓


・簡単な全貌

ハルの父親→主人公の家庭を詐欺でアッ──主人公の家庭が借金大王になる

浅井権三→主人公の家庭に執拗に借金取立て

主人公の実父→ヒャア!我慢できねえ!詐欺ったハルの親父含めて数人ぶっ殺す→タイーホ

主人公の兄貴→逮捕された父を救いたい…!獄中の父を救うために海外で傭兵に志願する。んでモリモリと力をつけてフゥハハハー戦争は地獄だぜ!をしている間に「たかが数人殺した程度で、しかも世間的に情状酌量の余地があるはずの父が何故、極刑を言い渡されるのか…汚いなさすが世の中汚い…戦争では理由などなく死ぬ人間などいくらでもいるのに…俺が、俺が魔王だ!!!」と覚醒

ハル→母は著名なヴァイオリニストだったが魔王のテロでコンサート中に母が死亡してトラウマで自身もヴァイオリンが弾けなくなる。自分の過去と決別する為に魔王を追うことに。


魔王との対決を経たり、幼少時代に出会った思い出などから
主人公とおハルちゃんはラブい状態になっていくのだが
ハルの父が、主人公の家庭を崩壊に追いやった原因であるのが紛れもない事実であり
そこに愛情を挟んで良いのかと言う深い葛藤が生まれる。

まとめると、この二人、つくづく呪われており
ハルの父→主人公らを詐欺し、主人公の父に殺される
ハルの母→復讐に燃えた魔王(主人公の兄)に殺される
といった親の仇者同士なのである。

最終的に、この負の連鎖を断ち切って二人の恋愛が成就するわけだが
まさにキャッチコピーの 命をかけた純愛 にふさわしい物語に仕上がっており
歪みなく涙腺崩壊に至りました。まる。

最初のうちは こいつかなりイヤで怖いやつだ…というかいきなりこんな
ラスボス級を出していいのかよ…と思ってた浅井権三。
彼は死んでから、改めてその悪漢たる生き様と、主人公に遺したパワーに
かなり株が上昇したキャラクターでしたね。

満身創痍の主人公が、権三がもしこんな自分を見たなら…
「どうしたぁ!」と叫ぶだろう。と己に喝を入れて歩みを進めるシーンが
あるのですが、そこで入る権三の一喝ボイスには不覚にも漢を感じましたよ。
実はかなりいいキャラなんじゃないでしょうか。権三。

他にも見所は沢山あるのですが、このへんで。
今年に入ってプレイしたエ□ゲでは間違いなくアタリです。
プレイして損は無いですが、やるなら是非最後までをおすすめ。
犯罪小説、推理小説、サスペンスなどが好きな人は特におすすめできますよ!