絶対解けないであろう謎が解けた話

人生には一生解けないだろうなと思っていた謎が、ある日あっさり解けてしまうことがある。今日はそんな話をひとつ。


以前記事でも紹介した銭湯『練馬湯遊邸 松の湯』。僕の地元で長らく愛されてきた名湯である。名前は少し変わったけれど、幼少期から馴染み深い存在だ。

この松の湯の浴場の内部に、西洋の悪魔みたいな彫像が鎮座していたのだ。子供心にはインパクト抜群で、僕は勝手にそれを「ゴブリン」と呼んでいた。

ただし当然ながら浴場にスマホやカメラを持ち込むことは出来ない。だから「これってゴブリン?」と証拠写真を撮って人に見せることは不可能だ。つまり、あの像が何なのかを調べる術はなく、僕の人生において“永遠に死ぬまで分からない謎”になるものだと、ずっと思っていた。

……が、先日。

松の湯のスタッフによる一言が、雷霆で打つかのように僕を貫いた。


そう、あれはゴブリンでも悪魔でもなくガーゴイルだったのだ!ガーゴイルとは、西洋の建築物によく彫られている魔除けの像。ヨーロッパの大聖堂の屋根に口を開けて鎮座し、雨樋を兼ねたりしている、あの怖い顔の石像である。

まさか、自分の「死ぬまで解けないはずのミステリー」が、こんな日常の中で、スタッフのあっさりした一言によって解決するとは……。ちょっとした奇跡にあずかった気持ちで、こんなこともあるのだなと思った。

人生の中には分からないままでも問題ないような小さな謎がいくつも転がっている。けれど、そういうものがふとした瞬間に解けると、時間を飛び越えて昔の自分と今の自分が握手したような、不思議な感覚がある。あの日「ゴブリン」と名付けていた子供の頃の僕が、ようやく答えを教えてもらえたような。そんな気持ちになった。

それでは今日はこのへんで。