あまりにも言葉が溢れすぎて、以前ほどセンセーショナルではなくなったものの、それでも『必須』という単語は耳目を集める力を持っている。このブログなので当然ゲームの話である。

同じ『必須』という言葉でも、その必須具合は千差万別。これがなかなか厄介だ。
『超強い』というフレーズを聞いて、アーネスト・ホーストを思い浮かべる人もいれば、ネオ・グランゾンを想起する人もいるだろう。『強い』という概念は個人の感覚や経験に大きく依存する。しかし、『必須』という言葉は、「必ず用いるべきであること」という断定を含む。そこには、ただの「強い」とは異なる圧がある。
ところが、最近ではこの必須という単語が、やたらと気軽に消費されている。「あると強えよ」程度のものに対しても、マーケティング的な意味合いで必須がつけられることが珍しくない。タイトルに必須と入れておけば、インプレッションが取れるんだろう。もはや、一種のコンテクストの一部として定着しつつある。
とはいえ、本当に必須なものが存在するのもまた事実だ。例えば、ソーシャルゲームの高難易度コンテンツで「必須級」とされるキャラやアイテムは、持っていないと攻略が絶望的なケースもある。一方で、「このキャラがいないと話にならない」と言われていたものが、数カ月後には「代用効く」となることもある。
この言葉の軽さと重さの落差が、時にプレイヤーを振り回す。
ガチャを回すべきか、回さざるべきか。「必須」と聞いて飛びついたものが、数カ月後には倉庫番になっていることもザラだ。結局のところ、『必須』の定義はゲーム環境やバランス調整によって移り変わる。プレイヤーの心理を煽るためにYoutuberあたりに使われがちな言葉だが、実際には「今は便利」程度の意味合いであることも多い。
『必須』という言葉に踊らされず、自分のプレイスタイルにとって本当に必要なものを見極めること。これが、現代のゲームにおける大切なスキルなのかもしれない。なんて事を思った。
今日はこのあたりで。