へたれゲーム貴族

未知の世界への鍵(ゲーム)を手に。

原神という名のジャンクフード

日曜日になると狂ったように原神をやっている。
この前も朝7時に起きてから寝るまで殆どPCの前を離れなかった。
何も珍しい事ではない、skyrimもFallout4も一度起動したが最後。
就寝時間になるかもしくは翌日も休みであれば、体の電源が切れ続けるまでただひたすら画面の前でコントローラーを握っている。
(俺はPCゲーをやる時はXboxのコントローラーを使っている)


原神とはどんなゲームなんだろうか。
知らない人へ説明すると、このゲームは色濃いスマホRPGの遺伝子がオープンワールドと結びつき悪魔合体の末に生まれたある種の異端児だ。
ゲームシステムの根幹には、キャラと装備が混ざったガチャや、デイリークエストや、スタミナ制(ゲーム自体は無限に遊べるのだが、一部の報酬を得る為にスタミナを消費する)といった、スマホRPGの事実上スタンダードとなった要素が深く根ざしている。

俺は可愛らしいジャンガリアンハムスターへと変身する術を身に着けているので、デイリーと書かれた回し車をカサコソと通勤電車の中で回す事に特に抵抗を覚える事は無い。飽きたり疲れたら休めばいいだけで、俺は休めるタイプの人間だ。コアなユーザーの中には、この手のゲームのデイリーを休んでしまった時に否応無しに周囲と付く差を嫌う者もいるだろう。だが俺は疲れた時、ハムスターの変身を解く。解いたところで見た目も知能もゴブリン。人間には戻れないのだが、別の話なので置いておく。

オープンワールドゲームというのは「あそこまで行くと何があるんだろう」という興味に突き動かされての体験、が遊びの根幹にある。
その先にあるのは新たなクエストであったり、ロケーションであったり、未知の宝物だ。
「知らないところへ行きたい!」と、ある程度は能動的に興味を湧かせて遊ぶ必要があるし、それがとても良いところでもある。

この興味の湧かせ方の落とし所を、スマホRPGの文脈に絡めたのが原神だ。
これはもう体に良いゲームなハズがない。
ジャンクフードだ。
未知のところへ行けば風神の瞳があり、宝箱があり、ダンジョンがあり、進化素材や料理素材があちこちに落ちている。冒険レベルに経験値がどんどん溜まっていく。
広い世界を探検したご褒美(見返り)が、スマホRPG的な成長要素であると最初から提示されているのだ。

このゲームは間違いなくカロリーモンスターである。
少なくとも俺は既にダイエットに失敗したブクブクのハムスターだ。
宝箱欲しさや冒険レベルのために広い世界を冒険し続けてしまう。
頬袋は破裂しそこら中にナッツが無残に飛び散っている。
デイリークエストが回し車ではなく、この世界自体が回し車だったとは。

いつかこの世界を探検し尽くし、リワードを取り尽くしてしまった後には
ようやく慎ましやかにデイリーを消化し一日のプレイを終えるような
そんなゲームサイクルに収束していくのだろうか。
特に攻略情報を調べるわけでもなく、風のまま気のままにテイワットの空を滑空している俺にはその後の事は何一つ分からない。

ただ、たまにはこんなジャンクフードっぽい、それも特大のビッグマックを好き放題堪能しても良いんじゃないか。そんな事を考えながらモナのケツの写真を毎日撮影しているんだ。