ブログ開設から気が付けば14年と5日が経過していた事に気が付く。
早朝から、学校のパソコンを使ってlivedoor blogに登録し、サクッとクソみたいな初更新をした日から、5115日が過ぎていた。
まだ、たくまゃんとは名乗ってはいなかったし、年間の口内炎発生数も極めて少なかった頃だ。
ただ時間が流れたというだけなのだけれど、随分、遠いところまで来てしまったような感じがする。
昔住んでいたあたりまで、散歩がてら出歩くと、時の流れにより押し流されてしまった、過去の風景に思いを馳せる。
小さい頃に良く遊んだ大きな公園は、一帯丸ごと公営アパートに変わった。初めて高校をサボった日に、眠くないのに無理やり寝て、時間をやり過ごしたベンチは跡形もない。
上階に友達が住んでいたショッピングセンターは、いつの間にやらコンビニへ。
バッタやウンカがわんさか捕れた草むらの数々は、駐車場に。
ドラクエ5に夢中になっている間に、紙コップから逃げ出してしまったミノ虫は、今は取り壊された遊び場のフェンスで捕まえたものだ。
家から自転車で30分でいける距離内には、中古ゲームショップと、ゲームセンターが合わせて20件近くあったが、今は合わせても3件しか残っていない。
見知ったはずの景色なのに、あったものが無いというのは、不思議な事だ。知っている場所のはずだけど、知らない遠いところへ来てしまったのだと思う。
そのように変わっていくものがある中で、このブログの執筆フォームだけは、14年間形を変えないでいてくれる事に安心する。
(livedoorからはてなに移りはしたけれど)
作文は嫌いで、国語の成績も3が最高の僕である。文章の書き方など、皆目見当も付かないが、ゲーム雑誌のコラムや、テキストサイトの記事に憧れていたから、ひたすらに彼らの文章を真似て、書きたいコトを書き殴ってきた。
14年が経った。流暢な文体で、軽妙洒脱に物事を語るような技術は、身に付いていない。文法だとか、修辞技法だとか、未だに一つも理解できていない。
けれど、キーボードに向かうにあたり、参考にしたのがゲーム雑誌やら、テキストサイトやらで、良かったと思っている。上手い文章を書けずとも、情熱だとか、感情だとかを捻りだして、なんとか文字にすることの真似くらいは、彼らに倣えたような気がするからだ。
開設した頃に遡ると、10代の僕が書いた、めちゃくちゃにつまらない記事が大量に出てくるのだけど、あの時ノリでブログを開設した事は後悔していない。自己表現の場が一つ、時の流れを受けても朽ちずに、ここに存在している事が、僕にとっては救いになっている。
人の情熱や感情は、時の流れの前には容易に朽ち果てる事を、知っている。
しかし、その瞬間瞬間に、情熱や感情があった事は、記録として残す事が出来る。
10年後の僕がどうなっていようとも、ここに文字が残り続けるうちは、そこに意思が宿っていたことを、感じる事が出来るのだ。
だから僕はブログ、ひいては文字に起こす事が好きなのだろうと思う。
願わくば、これからも好きでありますように、