へたれゲーム貴族

未知の世界への鍵(ゲーム)を手に。

雑多文章録329 シゴト、ココロ

生きていく事なんて簡単だ

そう思っていた子供の頃。

親元から完全に自立した時、はじめて生きていく事の大変さが分かる。

生きる為に必要な、住居 衣類 食物 即ち衣食住。
それらは全て、己が働くことで得なければならないから。

親が買い与えてくれていた 子供… ガキの頃。
そんな事は思いもしなかった。

毎日休むことなく働き、休日にも時には出勤する。
己を、家族を、養うお金を得る為に。
そんな親の偉大さを、社会に出てはじめて知る。


何かの為に働くことを決めた人は、強い。

例え自分の為であっても。


俺は今でも、惰性で人生を送っている。
社会人になったとはいえ、心の有り様は子供と変わらないのだ。
なんとなく職に就いたし、いつだって、仕事など止めて
毎日遊んで生きていたいと思っている。
仕事をやめたって、親がいるから生きていけると思っている。

子供だ。
俺は子供なのだ。
その精神の形があまりにも幼い。


最近、友人が自分の為に働くことを決意し
今では接客の厳しいところでアルバイトをしている。

立派だ。なんて立派な有り方だ。
自分の為に、自分で働くことを決めた、その有り方は
俺にとっては眩しいくらいに。


精神が幼いのと、童心であるということは全くもって別のものだ。
おそらく俺はいつまでたっても、幼稚な精神のまま生きていくだろう。
人生の大切な判断は、俺はいつだって適当に決めてきた。

きっと適当に生きていく。
生きて、いければ。

社会は厳しいが、同時に優しい。
こんな幼稚な俺を屋根でおおってくれるほどに。

その優しい屋根が、厳しさとなって落ちてくるのは、いつ?

それが、ただ怖い。